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2015年5月15日

コリン性じん麻疹
じん麻疹は皮膚の一部に軽度の膨らみをもったミミズ腫れ(膨疹)が出現し、しばらくすると跡かたなく消えてしまう病気です。皮膚の下にある肥満細胞(マスト細胞)が何らかの刺激を受けるとじん麻疹の原因となるヒスタミンが放出され、このヒスタミンが毛細血管に作用して血液の中の血漿と呼ばれる成分が血管外へ漏れ出してじん麻疹を生じます。またヒスタミンはかゆみの神経を刺激するため、じん麻疹では多くの場合かゆみを伴います。

じん麻疹の起こる仕組みはアレルギー性のものと非アレルギー性のものに分けられます。アレルギー性のじん麻疹には、エビ、カニ、ソバ、果物といった食べ物によるものや抗生物質や解熱鎮痛剤などのお薬によるものなどがあります。サバやアジなどの青魚、豚肉などの肉類、タケノコなどが原因で起こるじん麻疹は、食べ物の中に含まれるヒスタミンが直接血管に働くことにより起こることもあります。その他、物理的刺激や発汗、疲労、ストレスなども誘因となりますが、原因がはっきりしないじん麻疹も少なくありません。

コリン性じん麻疹とは運動や入浴などで汗をかいたときに出るじん麻疹で、かゆみよりもチクチクした痛みを伴うことが多いと言われています。また一つ一つの皮膚の膨らみの大きさが1~4mm程度と小さいといった特徴があります。治療は一般的なじん麻疹と同じで、じん麻疹の原因物質であるヒスタミンの作用を抑えるために抗ヒスタミン薬あるいは抗ヒスタミン作用のある抗アレルギー薬を使います。コリン性じん麻疹が起こる仕組みは汗アレルギーの他、発汗の低下なども考えられており、適度な入浴や軽度の運動などで汗を出す訓練をすることも治療法の1つです。

じん麻疹は疲労やストレス、感染などさまざまな因子が誘因となって悪化します。生活上の疲労、ストレスをためないようにする、過度の飲酒を避ける、かぜなどの感染症に気をつけるといった対応も重要です。