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2015年2月19日
むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)
むずむず脚症候群とは、脚の表面ではなく奥のほうに「むずむずする」「虫が這う」「痛がゆい」「ほてる」など、さまざまな言葉で表現される不快感があり、脚を動かしたいという強い欲求にかられる病気です。これらの症状はじっとしているときにあらわれたり強まったりしますが、脚を動かすことで軽くなったり治まったりします。また夕方から夜間にかけて症状が強まることが多く不眠の原因にもなります。病気が進行すると昼間にも症状がみられたり、脚だけではなく腕などにも不快な感覚を感じることがあります。
日本では人口の2~5%程度(20~50人に1人)にむずむず脚症候群がみられ比較的多い病気です。患者数は年齢とともに増加しピークは60~70歳代で、男女比は約1:1.5と女性に多い傾向があります。
むずむず脚症候群がなぜ起こるのかはわかっていませんが、脳のドーパミン作動性神経細胞の機能低下や鉄分の欠乏などが関係していると考えられています。またパーキンソン病や腎不全などの他の病気が原因となって起こることもあります。むずむず脚症候群は特徴的な症状などから総合的に診断しますが、必要に応じて血液検査や終夜睡眠ポリグラフ検査(睡眠中の脳波や筋肉の動きなどを調べる検査)などを行います。むずむず脚症候群は生活習慣の見直しだけでも症状が改善することがあり、特に夕方以降のカフェインやアルコール、タバコを控える、バランスのよい食事をとる、適度な運動をするといったことが有効です。生活習慣を見直してもあまり症状が改善しない場合にはお薬による治療を行います。
下記の4つの症状がすべてあてはまる方はむずむず脚症候群の可能性があります。
①脚に不快感や違和感があり、じっとしていられず脚を動かしたくなる。
②その不快感や脚を動かしたい欲求は、座ったり横になったりするなど安静にしているときに起こる、あるいは悪化する。
③その不快感や脚を動かしたい欲求は、歩いたり脚を動かしたりすることで改善する。
④その不快感や脚を動かしたい欲求は、日中より夕方や夜間に強くなる。
むずむず脚症候群は脚の不快感や不眠だけではなく、心筋梗塞や脳卒中などの心血管疾患やうつ病などの心の病気の原因になることもあり早めの治療が大切です。あてはまる症状のある方はお気軽にご相談ください。
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