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2015年1月29日

A型肝炎
A型肝炎はA型肝炎ウイルスに汚染された食べ物を食べることによって感染します。原因となる食品としてはカキなどの二枚貝やその他の魚介類が多く、特に国内での感染例の大半はカキやお寿司を含む魚介類によるものと考えられています。

A型肝炎の潜伏期間はおよそ1ヶ月で、38℃以上の発熱、全身倦怠感、黄疸などの症状があらわれ、完全に治るまでには1~2ヶ月間の治療が必要です。小児では感染してもほとんど症状が出ないことが多いのですが、成人では90%の人が発症します。まれに劇症肝炎や急性腎不全を引き起こして命にかかわることもありますが、A型肝炎は治癒すればB型肝炎やC型肝炎のように慢性化することはほとんどありません。

日本では生活環境の整備によりA型肝炎に感染することが少ないため、55歳未満の世代ではほとんどの人がA型肝炎に対する抗体を持っていないと考えられています。A型肝炎ウイルスは世界中に分布していますが、特にアフリカ、アジア、中南米に高度流行地域が多いため、このような地域に行かれる場合にはA型肝炎ワクチンの予防接種をしておくと安心です。A型肝炎ワクチンは2~4週間の間隔で2回接種し、その約半年後に3回目を接種しますが、お仕事などの都合で急がれる場合には2週間間隔で2回接種します。この場合も長期に予防効果を維持するためには3回目の追加接種をすることが望ましいとされています。ワクチンの効果は2回接種後4週間程度で認められるようになり、3回目を接種するとその後5年以上効果が持続するといわれています。

お仕事やご旅行などでA型肝炎の流行地域へ行かれる予定がある方はA型肝炎の予防接種をお勧めします。