2025年8月に成人向けの新規肺炎球菌ワクチン「キャップバックス®」が薬事承認されました。キャップバックス®は、高齢者や肺疾患、心疾患、腎疾患、肝疾患、糖尿病、悪性腫瘍などの基礎疾患をお持ちの成人を対象としたワクチンです。
【キャップバックス®の特徴】
・21価結合型肺炎球菌ワクチンで、肺炎球菌の21種類の血清型に対応しています。
・髄膜炎や菌血症を伴う肺炎など、侵襲性肺炎球菌感染症の原因となる血清型に対するカバー率は約80.3%と報告されています。
・従来の肺炎球菌ワクチンと比べ、成人で重症化しやすい型を幅広くカバーしており、結合型ワクチンであるため、免疫の持続性や安定性が期待されています。
【接種について】
・接種回数は1回です。
・過去に他の肺炎球菌ワクチンを接種されている場合でも、一定期間をあけての接種が検討可能です。
・ワクチン接種のタイミングは、体調や既往歴などによって異なります。接種をご希望の方は、医師にご相談下さい。
【副反応について】
主に報告されている副反応は以下の通りです。
・接種部位の痛み、赤み、腫れ
・発熱、頭痛、筋肉痛
これらは通常一時的なもので、数日以内に改善することが多いとされています。
【まとめ】
キャップバックス®は、ご高齢の方や慢性疾患をお持ちの方にとって、肺炎や重症感染症の予防に役立つ新しい選択肢として期待される肺炎球菌ワクチンです。
当院でも接種を行っておりますので、キャップバックス®の接種をご検討の際は、お気軽にご相談下さい。