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2025年10月14日NEW!

LOH症候群に対する漢方治療
LOH(late-onset hypogonadism)症候群(加齢男性性腺機能低下症候群)は、加齢に伴って男性ホルモン(テストステロン)の分泌が低下し、さまざまな症状を引き起こす疾患です。
LOH症候群に対する治療の原則は、男性ホルモン剤によるテストステロン補充療法(testosterone replacement therapy:TRT)ですが、副作用などでTRTが適応とならない場合には、漢方薬による治療が選択肢の1つとなります。
女性の更年期障害に対する漢方治療薬としては、当帰芍薬散、加味逍遙散、桂枝茯苓丸が3大漢方治療薬として汎用されていますが、LOH症候群(加齢男性・性腺機能低下症)診療の手引きでは、これら3剤に加えて、柴胡加竜骨牡蛎湯、八味地黄丸、補中益気湯、柴胡桂枝乾姜湯、抑肝散がLOH症候群に使用する主な漢方治療薬としてあげられています。
臨床においては、漢方治療薬による血中男性ホルモン値の上昇は認められていませんが、少なくともAMS(Aging Males’ Symptoms)スコアにおける身体的症状、精神・心理的症状の改善は期待できると考えられます。